学芸員の旅日記

 

11/30: 再見!

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
こんばんわ、Polarisです。
いよいよ今日で最後。

今日はかなり混雑するかと思いましたが、平日のためかそれほどでもありませんでした。最終日にしてはゆったりとした空気が流れ、今にいたっています。あと1時間。なんだか複雑な気持ちです。



学芸室では、壁のホワイトボードに毎日毎日、来館者数、一般図録・研究図録の販売数を記録してきました。たくさんイベントもしましたし、折々には○万人のお祝いもしました。高くもった10万人の目標が達成できたとき、学芸室の達磨(TG筆)にはついに黒い目が!



この1年半。
みなさんに雪舟をみて、感じて、知っていただきたいという想いから、美術館総力を挙げて、多くの先生方やみなさんにご協力をいただきながら取り組んできました。○万人という目標達成はそのひとつの指標でしかありませんが、ロビーで拝見するみなさんの表情や会場でのお話からは、その想いが伝わったという実感を得られる瞬間がありました。

一方で、応対や駐車場の不備などで、ご迷惑をかけることもありました。精一杯して参りましたが至らずに、申し訳ございませんでした。少しでも改善できるよう、より一層努めて参ります。



なんとなく、すぎこし方の、ながめまで、心にうかぶ、夕ぐれの空。
 ―後鳥羽上皇
この期に最適かどうかわかりませんが、なんとなく。

明日からは師走。
これから半月かけて、お品の返納にうかがいます。無事にご所蔵者のお手元に届けるまで、雪舟への旅は続きます。Polarisはまだ緊張状態です。

このブログを読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
県庁のみなさん、大学の先輩、新聞の記者さん、ふらっと寄ってくださった方々。
ほんとうはPolarisはまだ語りたりない!研究を続け、新しい成果をみなさんにお届けできるように、がんばります。
ポスト雪舟展の山口県立美術館も、ひきつづきご期待ください!(^-^)/再見!
06:08:20 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
こんばんわ、Polarisです。
今日は美しく晴れましたね。
お天と様が10万人(目標だったのです!)をお祝いしてくれたのでしょうか。

そんななか、今日は早朝から、秋吉台・秋芳洞で知られる秋芳町のとある中学校の生徒さんが、全校で見学にきました。
この中学校の3年生は、2学期に入ってから「倣李唐牧牛図」や「四季山水図巻(山水長巻)」などの模写に取り組んできました。その様子はNHKの番組(ふるさと初「雪舟 それぞれの山水長巻~雪舟は山口で開花した」)でご覧になった方もいらっしゃるでしょう。山水長巻の写真をみながら、細かいところまでよく観察し、一生懸命模写してきました。今日はその成果を等益模本、雪舟作品の高精細写真と比較する、という大きな目的がありました。

さすがに、これまでがんばってきた甲斐があって(生徒の中には、自分の分担した部分のために、授業以外に10時間もかけた子もいました)、3年生はほんとうにまじめに鑑賞していました。この年頃から雪舟(や水墨画)の話を真剣にきき、熱心に自発的に鑑賞しているなんて。もちろん、そうなってほしいと願って、美術の先生も私たちも取り組んだのですが。ほんとうにうれしく思いました。雪舟展ではこのように、全校を挙げて見学にみえる学校が多くありました。

一方で、今回は、去年のピカソ展や興福寺国宝展に比べると、子ども連れのご家族が少なかったように思います。ピカソや運慶に比べれば、雪舟にはあまり関心がわかなかったかもしれません。『雪舟応援団』でもご活躍の赤瀬川源平さんも、新聞の記事で、水墨画や雪舟などは年をとってからそのよさがわかるものなのかもしれない、とおっしゃっていました。

ですが、もし!

もし、子どもが自発的に「雪舟の絵をみてみたい」と言ったら。できる範囲で尊重してあげたいものです。学校ではむずかしくても(安全性や交通予算、授業時間の不足など、いろいろ理由がありますが)、ご家庭で連れて行くことができたら。

Polarisは中学1年生のとき、音楽鑑賞の授業で長唄「勧進帳」のビデオをみて衝撃を受け、親に歌舞伎を見に行きたいとせがみました。そして銀座の歌舞伎座に連れて行ってもらい、大きな劇場で大勢の大人の観客に囲まれながら、本物の歌舞伎にふれさせてもらうことができました(親もその機に銀座で遊びたかったのだと思いますが…)。
その後の中学生活は、お小遣いのほとんどを歌舞伎のために費やしました。歌舞伎座に行ったり、本を買ったり。あの瞬間を大事にしてもらったことは、今のわたしにつながっていて、ほんとうに感謝しています。

当館では、遠隔地の学校に出前授業に行き、美術と美術館の普及に取り組んでいますが、やはり本当は、本物の作品にふれてほしい、と思っています。わたしたちの授業は、いつか来る、その出会いの瞬間のためのものだと思っています。

イラストレーター(とひとくくりにはできませんが…)のみうらじゅんさんは、小学生の頃から仏像にはまり、お寺に通っては仏像に関するノートをつけられていたそうです。雪舟にそんな熱い想いを寄せる子が、10年にひとりでも出現したら。その瞬間を見逃さないように、またその環境を今のうちから整えておかないと。



きっとその子は目覚めたとき、まわりの友だちに「おじんくさい趣味だ」と言われるでしょう(Polarisがかつていわれたように…)。
でも、美術館がついている。自分の好きなものを好きなだけ追求しよう!

ラスト1日。
09:37:03 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
こんばんわ、Polarisです。
今日はひさしぶりに晴れましたね!
昨日は大学の恩師がみえたので、夜うれしくて飲み過ぎてしまいましたが、晴れてくれたおかげで(わりと)すっきり過ごせました。

さて、雪舟展もあと3日、と思うと、ここでの話題もまとめに入った方がいいのでしょうか。でも、このまま日常が続いていくように、あと3回、なにげないことを書いていってもいいでしょうか。
今日の話は、この4ヶ月、つねに考えていたことです。
(てくTech日記のTGが、今日、同じことを書いていますので、あわせてお読みください。とにかく、閉幕まであと3日となったときに、わたしたちの思いが同じであるということです)


Polarisは今年の夏、歯がいたくてしょうがなかったので、4年ぶりに歯医者さんに行きました。
日頃のサボり(磨いていたが、磨けていなかった…という)がわざわいして、歯だけでなく歯茎も悪くなっていました。歯を削って詰めたり、ブラッシングの指導を受けて、今はだいぶ状態が安定しています。
これまで毎日ちゃんと気にかけていれば、こんなになることはなかったはずです。痛みはなくなりましたが、もとの白い歯ではなく銀歯になり、歯茎にもあとが残る。こうなったらあとの祭り。ほんとうに反省しています。

この話、雪舟展とどういう関係があるのかというと、文中の「歯」を「文化財」に、「歯医者」を「修復家」に直しても通じるなあ、ということです(あと、細かいところを適宜、言い換えてください)。

雪舟展が始まった次の週、Polarisは京都に文化庁の研修を受けに行きました。文化財保護や保存科学、作品の取り扱いなどを学んできたのですが、そこで講師の先生方がみなさん、おっしゃっていたのが、
「修復というのは最終手段で、「外科手術」を施すようなものです。悪くなる前にその要因を取り除く「予防」が大切なのです。」
ということでした。

いったん傷んでしまったら、いくら修復で状態をよくしても、完全にもとの状態に戻ることはありません。そうならないように、温湿度を管理し、光やほこり、虫をさけ、有害な空気にふれないように気をつける。これによって劣化を少しでもくいとめることができるのです。
わたしたちの身体もまた、温湿度に注意して着衣などをケアしたり、衛生に気をつけ、酒・たばこ・添加物の摂取に配慮したりしますよね(昨日のPolarisはちょっといけませんでした)。
どちらもなんでもない日頃から気をつけなければいけません。

一方で、安全な温室にずっとこもっていれば長生きできるか、といったら、そうでもありません。外に出て、元気に運動したり、友人と語り合ったり、表現活動をしたり。これで「生きがい」が生まれてくるわけで。
文化財も、それを鑑賞・研究して、再評価し、語り継いで価値づけていくことで、活き活きと伝えられていくものです。



雪舟の作品も、大内氏の遺跡も、またその歴史も、保存と活用とのバランスをとって大事にしていきたいですね。
この4ヶ月は、歯と雪舟が、わたしの公私にわたっていろんなことを教えてくれました。

みなさん、歯医者さんには半年ごとにいきましょう!
なんでもないときにも行くんですよー!
08:32:24 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
こんばんわ。
なかなか雨がやみませんね。

昨日の午後、Polarisは、東京の美術館に勤めている大学時代の親友を、防府市の毛利博物館へ案内してきました。目的はもちろん、雪舟筆「四季山水図巻」です。

防府天満宮近くで中華料理を食べ(8月に来たときにもらったクジが当たっていて、お食事券をもらいました)、毛利博物館の門をくぐると…すばらしい紅葉!



深紅あり、黄あり、緑あり。
ここは竜田か、永観か。
一説に雪舟が学んだという東福寺も紅葉で有名ですね。
しかし、毛利邸もほんとうに見事です。

ゆるい坂道をのぼり、まずは館内へ。あとで庭園もみようと共通券を買いました(1200円)。
前日に県美で雲谷等益の模本をじっくりみていた友人は、雪舟の山水長巻をみるのをとても楽しみにしていました。展示室ではゆっくりじっくり、何度も自由にみることができ、大いに堪能できました。
県美ではディズニーランドのように30分待ち、なんてこともありましたが、ほんとうに好きな方はぜひとも毛利博物館でご覧になってください。

明国王から足利義満に下賜されたという「日本国王之印」や、それを納める朱塗りに龍の図を施した箱も展示されています(ともに重要文化財)。



庭園も壮大で、美しいので、もう、ぜひいらしてください。
毛利博物館特別展「国宝」も、「雪舟への旅」もあと3日です!

あと3日…ちょっとさびしくなってきました。
08:11:22 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
11月11日のやじうま日記で報告しました、
古賀先生と島尾先生のワークショップ。
先生方がお話の最後にとても印象的なことをおっしゃったので、「この日記で紹介する」といいながら、また日が過ぎました。

ら、Polarisはまた熱心な読者に催促されてしまいました。
「ポラリスの名前はわかったが、あの話題の方はどうなったんじゃ」と。
会期も残り少なくなり、お話しするチャンスも今日をいれてあと5日ですね。
すみません。今日、いたします。

そのお話とは、こういうことです。
まずはこの写真をみてみましょう。



Polarisが大好きなインカ帝国のマチュピチュ遺跡ではありません。

一説に雪舟が亡くなったと考えられている永正3年(1506)の翌4年(1507)、
大内義興を開基、雪舟の友人・了庵桂悟を開山として創建されたと伝えられる凌雲寺の跡です。山口市吉敷の山中にあります。
左にみえる石垣は、敷地の南側に位置していて、惣門の跡と考えられています。高さ3メートル余り。60メートルにわたって東西に横切っています。

これは石垣部分ですから、ここに木造の門や漆喰の壁があった、と想像してみてください。そして奥の方には、諸堂があったと…

そのイメージは「なんとなく」でもいいのです。山風が吹きぬけるこの地にどれほどの寺院が建っていたのかはわかりません。一説に有事の「城塞」の役割もあったといいます。
ともあれ、その地に立って、ここにこんなものがあったかもしれない、こんな人たちが往来していたかもしれない、という想像は、それ自体も楽しいことですし、とても意味があることだと思います。


ワークショップの最後で島尾先生がおっしゃったのは、このようなことでした。
「大内館跡のように、地形だけ残されたようなところで、歴史的想像力を喚起してください。そこでイメージをふくらませることが大事です。」
文化財の保護も、まずはわたしたちが、いまある遺跡や山河から、なにをイメージできるのか、というところから始まるのかもしれません。
古賀先生も
「遺跡や、郷土の文化財を興味をもってみてほしい。ファンを増やしてください!」
とおっしゃっていました。
まずはイメージをふくらませてみたり、興味を持ってみてみる。
そういうことを楽しく思えるファンが増えることで、大切なものが守られていくのかもしれません。

近年、山口では「大内氏の山口の街並み」を世界遺産にしようという活動もあるようです。
こうした身近な歴史的風景を守ろうという熱意はとても大切なことです。
景観は一度、形を変えたら、もう元に戻すことはできません。
その「形を変える」ことのなかには、「整備」という名の「破壊」もある、とPolarisは思います。
立派な建物や、コンクリートの道や堤防。
Polarisが山口にやってきた頃、ほんとうにすばらしいと思って気に入っていた風景も、日に日に「整備」されています。
整備することによって失われた景観は、中世の山口をイメージさせてくれるものでした。これからの山口を助けてくれる観光資源でもあったのに…、と残念でなりません。

郷土の文化財・遺跡は、その土地と結びついた思い出や歴史とともに大事にしたいものです。
一度失ったら、もう元には戻りません。
ほんとうに強くそう思います。


ちなみに、凌雲寺跡。
真夏に行くと、たくさんまむしがいます!
Polarisは、除草のおじさんから「まむしにきをつけろー」と教えていただいたので用心していましたが、ひととおり歩いてみる間に7匹ほどとすれ違いました。
小学生の時にいたずらでしっぽを踏み、カマ首をもちあげられた記憶がよみがえりました。
06:42:14 PM 更新

11/24: 冬の旅

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
こんばんわ、Polarisです。
今日の山口は快晴でした。それでも空気はもう冬ですね。

去年の暮れ、わたしは山口から日本海側へぬけ、そのまま山陰・北陸を北上
するという旅に出ました。交通手段はもちろん「若人の旅の友」青春18きっぷ。
山口→境港→隠岐→天橋立→永平寺→金沢→高岡→上越新幹線で帰省、
という10日弱の行程です。

いざ出発!という日。大寒波がやってきて、電車もあやういという状況に。
それでも青春18きっぷ(新幹線や特急には乗れない)でぎりぎりの地に点々と
宿をとっていた私は、強行突破し、どうにか境港の宿へたどり着きました。
その後、フェリーで隠岐に渡って、後鳥羽上皇や後醍醐天皇に思いをはせ
ながら雪深い道を延々と歩いたり、寒風のなか境港へ戻って、「水木しげる記念館」を見学したり…。

つめたい冬の空気を吸うと、そんな旅のことがふっと思い出されます。

その後、再び大寒波第2弾がやってきた真夜中に、Polarisは天橋立に着きました。
「明日はちゃんと、雪舟のように天橋立を歩けるだろうか…」
事前に島尾先生から教えていただいていた
「天橋立をめぐるにはレンタサイクルがいいよ」
という旅のコツは、この状況では実現できそうにありませんでした。

次の日、寒風に飛ばされそうになりながら橋立を踏破し、成相寺近くへ至る
ケーブルカーで山上へ上ると、ついに眼下が開けました。



モノクロの世界!

足は凍るほどつめたかったのですが、この風景はなかなかみられません。
白と黒の世界に、ポツポツとオレンジ色の柿がなっていました。


雪舟がどのようにして天橋立まで行ったのか、詳しいことはわかっていませんが、美濃への旅の帰りに寄ったという説、小浜港まで日本海を船で移動したという説などがあります。雪舟はこの天橋立をくまなく歩き、その取材に基づいて「天橋立図」を描いたと考えられています。

雪舟の旅をたどる旅は、日本国内のみならず、中国へも広がります。
各地で雪舟のことを考えたり、かつての風土をイメージしたり、そんな旅はとても楽しいですね。
わたしも近年中にぜひ寧波や西湖を訪れてみたいと思っています。
08:06:24 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
こんばんわ、Polarisです。
寒いですねぇ。最近は雨もよく降ります。
みなさん、風邪などひいてませんか?
Polarisは近年、エアコンよりも電気じゅうたんを好んでいます。
以前、韓国へ旅行したときにオンドル(床暖房)を体験し、
ほんとうに気持ちのいいものだと実感して以来です。おすすめ。

さて。
初回のやじうま日記で「ポラリスという名についてはおいおい
お話ししましょう」などと書きました。
その後、一度試みたところエラーで文章が消えてしまい、
なんとなくそのままにしてしまいました。
そんなところ今日、館長から
「ポラリスっちゅー名前は、潜水艦みたいだな」
と話しかけられ、
「あ、ポラリスの名を説明しなければ」
とあせりました。急ぎ、お話しいたします。

ポラリスは、アルファベットつづりで Polaris。
Polar starともいいます。
North pole、Polar bear、などとつづくと推理できますか?
北極星」のことです。

この北極星は、北半球ではつねに水平線・地平線に沈む
ことなく北を示し続ける不動の星であることから、
支配者層や海の民の信仰をとくに集めて来たようです。
治世が不動であるように、航海を安全に守ってくれるように、
という思いを受けてきたということです。

この北極星は、その信仰において、北辰・妙見とも呼ばれました。

そう。大内氏の氏社・北辰妙見社は、この北極星を
神格化したものの信仰なのです。
とくに大内氏の場合は、その始祖とされる百済国の琳聖太子が
日本に来ることを予言したのが、この妙見とされています。
現在の下松市の浜に妙見が落ち、これを祀ったのが、
下松の妙見社
これを勧請したのが、山口市大内御堀の妙見社ということです。
Polarisと同僚が、雪舟展の開幕前に「成功祈願」にお参りした
妙見社上宮は、なかでも大内氏にとって重要な、お宮でした。
ご興味のある方は、図書館などで大内氏の本を借りて、
読んでみてください。

大内氏にとっては、雪舟の所属した禅宗はもちろんですが、
この妙見や、氏寺・興隆寺の天台宗も大切でした。
Polarisは、山口での雪舟を考える上でも、これらの信仰にもっと
注目したいですし、されるべきだと考えています。
そんな想いをこの名前にこめてみました。

昔々、ヨン様はおっしゃいました(冬ソナ)。
「道に迷いそうなときは、ポラリスを探そう」
そのポラリスとは、ドラマの中ではユジンとミニョン(チュンサン)
を意味していました。
(見てない人、ごめんなさい。すぐビデオを借りましょう)。
お互いを不動の星としながら、人生の航海を行こうと。
雪の玉から星形のトップ(ポラリス=北極星)がついたネックレス
が出てきたときは、Polarisでもうっとり…ため息が出ました。

山口にも雪舟というポラリスがありますよ!
そして本当のポラリスについても考えてみましょう。

話が韓流にもどったところで、今日はこのへんで。
(ひさしぶりなので長くなりました)
06:37:53 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
昨日は山口市内、大内氏の氏寺興隆寺の近くにある大内南小学校で、5年生に雪舟についての出張授業をしてきました。

2時間つづきの授業で、
前半:「四季山水図」4幅の春夏秋冬並べ替えゲーム、「四季山水図巻」鑑賞
後半:雪舟さんの絵に賛を書こう
というもの。

担任の三浦先生がばっちりまとめられた指導案にそって、順調にすすみました。みんなもお行儀よくきいて、意見もバンバン!出ました。5年生、すばらしかったですね。よく絵をみることができたので、するどい気づきもたくさんあって(それこそ研究者が論文に書くようなこと)、のけぞってしまいました。

この後半に行った、賛にチャレンジは、5・7・5の俳句形式で考えました。5年生はまだ俳句を習っていませんでしたが、この夏に5・7・5の「標語」づくりを経験していたので、かなりすっと理解されたようでした。
雪舟の絶筆ともいわれる最晩年の「山水図」をみながら、以参周省、了庵桂悟というふたりの友人の話をしたあと、さっそく挑戦!

考えている間のおしゃべり段階では、

雪舟は
絵はうまいけど
字わからん


などという、かっこつけたい大人には恐ろしくて口にできないことも言っていましたが、あとでみてみると、

とのさまに
こんきずよさ(根気強さ)と
うつくしさ


「四季山水図巻(山水長巻)」からインスパイアされた詩ですね。

きせつ(季節)感
たいせつにした
くろとしろ

すいぼくが
四季をいろどる
すみのいろ


水墨で四季を表すことが心に残ったみたいです。

すいぼくが
いろのこいさ(濃さ)が
すごくいい


雪舟を語るときによく挙げられる真っ黒い墨面をうたったという…すごい。

さいごのえ
いろんなきもち
つたわるえ


最後に鑑賞した最晩年の「山水図」からインスパイアされた詩です。5年生のたくさんの詩のなかで、わたしはこれが一番好きです。雪舟の気持ちだけでなく、了庵、以参のこともふくめて歌ったのだろうと思います。

しかも、きちんと韻をふんでいるところが秀逸。この詩だけでした。ラップでも歌えそうです。
YO、さいごのえ、いろんなきもち、つたわるえ、YO!
05:05:28 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
雪舟への旅展に、新幹線+山口線でいらっしゃる方へ。

新幹線は、新山口駅で下車します。ここから山口線に乗り換えると、20分ほどで美術館の最寄り駅・山口駅に着きます。

新幹線を降り、ホームからエスカレーターを降りて改札(1つしかありません)に向かうと、右側に在来線乗り換え改札があります。こちらできっぷを通して、山口線に乗り換えます(発車ホームはだいたい1番線ですが、ときどき2番線のときもありますので、必ず確認しましょう)。


雪舟への旅コーナー

新幹線の乗り換え改札を出ると、目の前にこんなにりっぱな「雪舟への旅コーナー」があります。展覧会でみられる作品の紹介や、ゆかりの地の紹介をしています。

このコーナーを正面に見て、右手に歩いていくと、長く続く通路があって、一番奥が1番線です。通路にはいろいろな観光ポスターが掲示されています。右の一番手前(新幹線口側)には「天橋立」ポスターがあり、雪舟への旅展を思い出してしまう人もいるかもしれません。

山口駅で下車したら、正面に延びる「駅通り」をひたすらひたすらまっすぐ歩くと、15~20分ほどで美術館に着きます。途中、山口銀行(右手)、無印良品(左手)、薬局(左手)、タクシー会社(右手)などを過ぎ、大通りの角にサンルートホテルがみえたら、ゴールまであと3分です。

駅前からタクシーに乗れば5分です。
06:41:37 PM 更新

Category: やじうま日記
Posted by: Polaris
Polarisという名前について長々と説明を書いていたら、ふとした拍子にエラーが出て、消えてしまいました。推敲を重ねて、それなりにまとまっていたのに…

がっかりしたので、展示室に出てみたら、すてきな光景にあいました。



7日までの無料期間が終わるや、会場は来館者もほどほどに減り、現在では鑑賞しやすい雰囲気になっています。とくに、夕方は慧可断臂図をひとりじめできるほどです。

放課後のデート。
夕方のお散歩タイム。

中学生の時、休日に上野の西洋美術館でデートしたことを思い出しました。その時に見た「アマリリス」の黄色が今でも記憶に残っています。相手はシャガールが好きだと言っていました。

赤ん坊の時には、母は私を友人に預けて、ひとりでエゴン・シーレ展をみにいったそうです。その時、一緒に見に行っていたら、わたしの深い意識の底にウィーン世紀末のなにがしかが残ったでしょうか。
(毎週木曜日10:00~13:00には、美術館で託児サービスを行っております。ご利用週の月曜日までにお申し込みください。詳しくは、「展覧会概要」か「申し込みフォーム」をご覧ください)

雪舟がおふたりのいい思い出になるといいなと思います。
05:04:09 PM 更新